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第21回 秋の縄文野焼き祭り(平成27年度)
~ 母なる大地、息づく縄文の魂よ。 ~

【開催日】2015年10月11日(日)
秋の縄文野焼き祭り(平成27年度)

 開館10周年記念企画「第21回秋の縄文野焼き祭り」を開催しました。


 10月11日日曜、低気圧が雲の名残を少しだけなびかせて去り、曇り空の夜明けは次第に青空へと変わりました。

 野焼きの神様が微笑んでくれたようです。

 7時過ぎに火おこしをして点火。

 白い煙がスーッと立ち昇り、祭りのはじまりを告げます。


 今年8月には猪風来美術館から館長らふたりが米国でのARTs of JOMON展の準備のため渡米して、縄文アート
を核とした文化交流がなされました。

 デンバー国際空港で11月末まで開催されるアート展以外にも、ボルダ―市での縄文ワークショップやネイ
ティブアメリカンのホピ族野焼き体験などを通し、縄文アートが海外でも高い評価と関心をももって受け止め
られることを実感。

 そして縄文造形と縄文野焼きへの強い共感。

 縄文野焼きの「人類の文化の根源」という普遍性は、現代への警鐘や未来への希望の源泉となることを予感し
ています。


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 今回焼き上げる作品は200点以上。

 例年をはるかに越える点数です。

 陶芸教室生を中心に、地元小学校の支会活動や、法曽焼同好会などで作られた作品を並べます。


 まずは長く設置した野炉のまわりで作品をあぶり焼き。

 みごとな縄文造形の土器や可愛らしい土偶鈴、ユニークな縄文風ペッカリーから独創的なオブジェまで。

 秋の日差しの中で火にあぶられ、熱い風に身をゆだねて皆気持ち良さそうです。


秋の縄文野焼き祭り(平成27年度) 秋の縄文野焼き祭り(平成27年度)
秋の縄文野焼き祭り(平成27年度) 秋の縄文野焼き祭り(平成27年度)

 丸太や材木をきらさずに焚き続けます。

 徐々に大きくなる火勢に、刻々と色を変化させてゆく作品たち。

 火のエネルギーが作品の中へとしだいに蓄えられて、焼き上がる瞬間を待っています。


 スタッフも汗だくになりながら、必死で火の中へ飛び込んでゆきます。

 本当に命がけの踏ん張りで渾身の作業。

 最大のクライマックスにさしかかると炎が龍のように立ちのぼり、まるで生まれ出ようとする作品の産声が
渦巻くようです。


秋の縄文野焼き祭り(平成27年度) 秋の縄文野焼き祭り(平成27年度)
秋の縄文野焼き祭り(平成27年度) 秋の縄文野焼き祭り(平成27年度)
秋の縄文野焼き祭り(平成27年度)

 やがて炎が穏やかにおさまってくると、焼き上がった作品がしだいに姿を現します。

 火のパワーが新しい命を宿した作品の誕生の瞬間!

 今回は岡山・倉敷・総社など岡山県内のみならず、遠く東京や岐阜、京都、大阪、広島、香川など、縄文に
惹かれた人たちが200人以上参加してくれました。

 急遽野焼きスタッフに加わって協力してくださった方々もおり、たいへん力になりました。

 縄文三昧のとても濃密な一日でした。


秋の縄文野焼き祭り(平成27年度) 秋の縄文野焼き祭り(平成27年度)
秋の縄文野焼き祭り(平成27年度)

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   《縄文野焼き大賞》


秋の縄文野焼き祭り(平成27年度) 秋の縄文野焼き祭り(平成27年度)

 焼き上がった作品の中から、特に縄文造形の素晴らしさや独創性に優れたもの、また縄文の心あふれる作品
を対象に「縄文野焼き大賞」など4賞を選考・表彰いたしました。

 受賞作は11月末まで当館に展示いたします。


    ○縄文野焼き大賞

   縄文土偶 赤木 健志(あかぎ たけし)     高梁市


    ○縄文野焼き新見市教育長賞

   縄文ペッカリー 西川 明里(にしかわ あかり) 草間台小5年


    ○縄文野焼き法曽焼同好会会長賞

   縄文土器 内山 大志(うちやま たいし)    三重県桑名市


    ○縄文野焼き猪風来美術館館長賞

   縄文土器 小野 真由美(おの まゆみ)     岡山市


秋の縄文野焼き祭り(平成27年度) 秋の縄文野焼き祭り(平成27年度)
【縄文野焼き大賞】縄文土偶 【縄文野焼き新見市教育長賞】縄文ペッカリー
秋の縄文野焼き祭り(平成27年度) 秋の縄文野焼き祭り(平成27年度)
【縄文野焼き法曽焼同好会会長賞】縄文土器 【縄文野焼き猪風来美術館館長賞】縄文土器

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   《縄文体験コーナー》


  ~縄文土器で煮炊き~


 土器で煮炊きした汁をみんなで堪能!

 底の小さな縄文土器のフォルムは、周りに薪を燃やして煮炊きするのに最適。

 土器が熱くなり沸騰すると、薪を足さなくても熱が効率よく保たれて温かいままです。

 野菜やキノコ、タカキビのだんごを入れて、縄文汁の完成です。


秋の縄文野焼き祭り(平成27年度) 秋の縄文野焼き祭り(平成27年度)

  ~粘土でつくろう・石で勾玉をつくろう~


 今日も大盛況!

 小さい子供から大人まで粘土に夢中。

 縄文文様みたいに渦巻きを施したり、縄目を転がしたり押し付けたり、それぞれの独創が光ります。

 これら体験コーナーで作られた作品は11月中に焼き上げる予定です。


 白・黒・ピンクの滑石をやすりでこすって勾玉の形にします。

 根気のいる作業だけどみな丹念に作業に集中。

 天然石なので中からいろんな模様が現れてきます。

 勾玉に紐をとおしてペンダントの出来上がりです。


秋の縄文野焼き祭り(平成27年度) 秋の縄文野焼き祭り(平成27年度)

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   《販売コーナー》


 地元法曽焼同好会女性会員の皆さんが大奮闘。

 昼食にはうどん・猪カレーうどん・猪カレーライスなどが提供されました。

 飲み物・お菓子や地元特産品法曽茶・法曽焼、ピオーネの販売もありました。


秋の縄文野焼き祭り(平成27年度) 秋の縄文野焼き祭り(平成27年度)

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   《縄文の炎 コラボ・パフォーマンス》


 秋の空に縄文の炎が燃えさかる前で、おやじバンドV-STAFFや有志の方々による演奏やパフォーマンスが盛大
に繰り広げられました。


 エレキギターの音色、打ち鳴らされる縄文太鼓のリズム、インディアンフルートや琴などさまざまな楽器の
奏でる調べ、炎の熱気とともに舞う踊り、たくさんの合いの手と喝采……炎と会場の人たちの心が一体となり、
縄文のうねりとなって法曽の谷間に大きくこだましていました。


 出演者と参加者の方々、素敵な時間を本当にありがとうございました。


秋の縄文野焼き祭り(平成27年度) 秋の縄文野焼き祭り(平成27年度)
秋の縄文野焼き祭り(平成27年度) 秋の縄文野焼き祭り(平成27年度)
秋の縄文野焼き祭り(平成27年度)

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第21回「秋の縄文野焼き祭り」チラシ表面
第21回「秋の縄文野焼き祭り」チラシ裏面
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