10月8日(日)猪風来美術館恒例の秋の縄文野焼き祭りが開催されました!
開館以来19年目37回を数える「縄文野焼き祭り」です。縄文の心と技を習得する場を作り、ここから新しい現代縄文アートの発信めざして船出、今では縄文土器や土偶を作り焼き上げる人たちの輪が広がり素晴らしい縄文造形作品が生まれてきています。これまで「女たちの縄文野焼き」に挑戦したり、音楽や踊り・映像など多ジャンルとの縄文コラボが実現したりと縄文芸術の多彩な展開も。自然と共に生きた縄文人の豊かな精神世界、造形・文様に込められた縄文スピリットの真髄を今こそ学び復活させ、未来を拓く現代縄文アート創造を!
前日の野炉焼きで夕方入れた太い丸太が、早朝まで火種を残してくれていた。早朝のまだ暗い広場で、ちいさな赤い火が野炉をしっかり守ってくれていたのだ。曇りがちの天気予報だったけれど、幸先よく野焼きを始められた。 当日の野焼きスタッフは18人(未体験が8人)充実した陣容で、猪風来は長い経験を持つスタッフたちに今回は主軸になるようにと期待、次世代への継承・技と心をつないでいくことを願う。実際、スタッフたちの動きは熟練されていて、材木の入れ方、温度の上げるタイミング、炎のサークルの狭め方など絶妙な技をこなし、みんな逞しく育っていることを実感。比較的に小さい作品を中心に焼き上げた野焼きではあったけれど、しっかりとした技が垣間見え、焼き上がりも本当に素晴らしい野焼きとなった。
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「カムイノミ」では「縄文野焼き」が無事やり遂げられるよう スタッフ全員で大地や太陽、火や風、森羅万象に祈ります
徐々に大きくなる縄文の炎は、やがてクライマックスの炎の子宮をつくり、新しい生命を産みだします。縄文土器や縄文土偶、縄文土面や土偶鈴・土鈴・勾玉など100点以上が無事に焼き上がり~誕生です!
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開会式では法曽焼同好会小林会長や新見市正村教育長、猪風来美術館後援会奥津会長のご挨拶がありました。 地元の法曽焼同好会員が、駆けつけてくださった仲間たちと共に裏方全般を担って、昼食の提供や受付・音響などで祭りを支えてくれました。猪風来美術館オリジナルTシャツの販売もありました。
焼き上がった作品の中から、縄文野焼き大賞など4賞が選ばれ、表彰されました。
●縄文野焼き大賞 (該当なし)
●新見市教育長賞 勝部裕貴(倉敷市・小学4年)縄文土面
●法曽焼同好会会長賞 岡本さゆり(岡山市)縄文土器&縄文土偶
●猪風来美術館館長賞 塩尻真那(倉敷市)縄文土偶
作品が焼き上がり、野焼き祭りが無事終えられたことを大地や火への感謝の思いを込めて踊る「縄文大地の精霊ダンス」。2019年に縄文土器文様から再現創作したダンスの振り付けを猪風来や村上原野などみんなで考え、中心になってまとめてくれたマイちゃんが音頭をとってみんなで輪になって踊りました。疲れているはずの野焼きスタッフたちも、縄文太鼓の音に合わせ 大地を踏みしめるほどに元気が出てくるようで笑顔が!
野焼きスタッフの皆さん、準備万端に裏方を担ってくれた法曽焼同好会、いつも支えてくださる後援会の皆さん、その他協力してくださった全ての皆さんに感謝です。本当にありがとうございました!
【「第37回 秋の縄文野焼き祭り」チラシ】 →PDF版を開く |