「第32回春の縄文野焼き祭り~大地に織りなす 響きあう生命のらせん~」が開催されました。
4月25日早朝7時、縄文野焼きの火おこしに間に合うように集まった方々に見守られ、いつものように火が点り縄文野焼き開始しました。
徐々に集まってきたスタッフも加わり、8時過ぎには作品を火のまわりに並べあぶり焼き。好天続きで材木も野炉もよく乾いていて状態はベストです。
温度の上がり方が順調すぎて、逆に少し抑え気味に進めるよう確認。この半年間に作られた60cm級の大きな土器や造形の見事な火焔土器、初めて体験した陶芸教室生の力作など、どれも縄文文様が施され作った人の心がこもる作品が見事に揃いました。炎が落ち着いたところで本日の野焼きの成就を大地や火や森羅万象に祈る「カムイノミ」を行いました。
母なる大地から産まれた全ての生命~山や海のあらゆる生命、草木鳥獣虫魚人(そうもくちょうじゅうちゅうぎょじん)は母を同じくする同根であり、等価な生命の円環をなしています。縄文の造形・文様には、これらのあらゆる生命の豊かでありますように、という祈りが込められています。
2つの野炉「女性チーム」は7人、「男性チーム」は8人のスタッフで野焼き。ほぼ半数が初めての挑戦です。各リーダーの指示のもと、炎を徐々に大きくするように微妙に材木を足していきます。
強い火力に太陽の熱い日差し、新緑の草木を吹きぬけてきた風の加勢が加わり、刻々と作品は黒茶色から少し赤みを帯びて順調に温度が上がっていくのがわかります。野炉は近寄れないほど熱くなりスタッフたちは汗まみれ、炎まみれの作業。火と人が絶妙な間合いをとりながら接近し、半ば一体化したような瞬間。大きな野炉の炎はクライマックスを迎えます。新しい生命の誕生!産まれたばかりの土器や土偶は、ほっこりと初々しく、輝いています。
作品取りだしの後、輪になって大地と火、風、太陽に感謝の思いを込めて「縄文大地の精霊ダンス」を踊りました。縄文太鼓の刻むハートビートにあわせて、大地をタップし大地と心を結びます。
野焼きスタッフの皆さん、裏方で美味しい筍カレーを作ってくれた皆さん、準備を担って開催に尽力した法曾焼同好会、手助け、協力してくださった全ての方々に御礼申し上げます!
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〇猪風来美術館後援会の紹介と「村上原野縄文造形作品集」発行ためのクラウドファンデングの呼びかけ!
開会式では1月29日に結成された猪風来美術館後援会のお披露目と紹介をかねて、奥津会長と北川副会長からご挨拶をいただきました。また午後顧問の臼井先生も急遽駆けつけてださいました。そして縄文の自然と生命に寄り添う精神世界・世界観の現代的な意義 と、猪風来美術館の存在を守り・発展させる意義について述べていただきました。また今進めている「村上原野縄文造形作品集」発行のため7月17日から開始予定のクラウドファンデングの呼びかけも行われました。
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〇猪風来美術館 後援会発足にあたって
猪風来美術館後援会長 奥津 亘 (弁護士)
誘われるまま昨夏「縄文スパイラルアーツ」という展示を拝見して衝撃をうけました。 日本列島の縄文時代とはどんな時代だったのだろう、現在の人類が抱える様々な困難や 問題は、縄文時代の精神・営み・心によって、一度洗い流せたらどんなにいいだろう、と感じました。大自然を崇敬し、自然と一体となる猪風来さんの営為は、現代社会を読み解く大切なカギとなると思います。この後援会を大きく広げていかなくてはと思います。ご協力のほどよろしくお願いいたします。
(2021年4月25日 第32回春の縄文野焼き祭りによせて)
〇春の縄文野焼き祭りに寄せて
猪風来美術館後援会副会長 沖 陽子
春の縄文野焼き祭りが、現在我々が思い悩んでいる有事を追い払い、縄文マインドでこれから強く歩んでいけるよう、ご盛会を祈念致します。後援会も発足しクラウドファンデイングも立ち上がります。賛同される皆様方のご支援をお待ちしております。
2021.4.25
〇猪風来美術館 後援会 役員名簿
会長 奥津 亘 弁護士
副会長 沖 陽子 岡山県立大学 学長
副会長 松本 直子 岡山大学 教授
顧問 石田 米子 岡山大学 名誉教授
顧問 臼井 洋輔 備前焼ミュージアム館長
顧問 小林 英男 法曽焼同好会会長
事務局長 橋本 省吾
【「第32回 春の縄文野焼き祭り」チラシ】 →PDF版を開く |