【いのちの原郷~洞窟の心~ チラシ】 →PDF版を開く |
私たちは内なる洞窟をもっている。
大地(地球)と一体の、すこし湿り気のある深い胎内。
あらゆる生命を宿らせ、休息させ、
新しい生命を送り出してくれる原郷である。
暴力や力ずくで侵されることがあってはいけない。
清く美しいものがそこでは流れ、聖なる力が宿るところ。
疲れた者たちが憩い、光の世界で駆けた足を休ませ、
風に吹かれて生き抜いた魂をまどろませる。
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昨年、縄文式竪穴住居建設に携わった。
丸い形の茅葺きの住居は母なる大地と心を結ぶ大地の子宮である。
縄文の人々の死生観は土器や土偶の文様や形にも現れていて、命を育み産み出す大地の豊饒を願う祈りに
満ちている。
母なる大地の女神を敬うスピリットは世界中にあったようだ。
それは洞窟壁画にもまた。
今回の作品は、縄文の竪穴住居と洞窟を貫く共通の心――命の原郷――に迫ることを意識して創作をはじめた。
洞窟の壁に変幻する動物や生き物たちを縄文文様で織り込みながら暗い胎内を巡り、時空を超えた命の世界を
表現したいと思った。
手紡ぎ・草木染・手織り作品。
どうぞご覧ください。
(むらかみよしこ)
――作品『いのちの原郷~洞窟の心~』(手紡ぎ・草木染・手織作品250×250cm)