― 過去の企画展(記録) ―

▲「過去の企画展」ページに戻る

猪風来の縄文墨彩画展「大地の図・春雷の図」開催

 2024年7月17日(水)~10月27日(日)
「大地の図・春雷の図」
【「大地の図・春雷の図」チラシ】 →PDF版を開く

●会期:2024年7月17日(水)~10月27日(日)

    休館日 月曜日(祝日の場合は開館し翌日休館)


 空高く盛り上がる山々、大地のお腹は春の季節を孕んでいまにもはじけそうだ。

 彼女のあたたかな体温と生命の鼓動。大地(生命)は悠久の時を変幻自在に流れゆく。

 谷間から立ち昇る精霊はたくさんの生きものの息と合わさって白い霧の竜になった。

 山々の源流からほとばし出る水は川になりやがて海にいたり、波となって打ち寄せる。

 土は灼熱の時期や氷河期をへてやがて女たちの手で掘られ

 美しい文様に彩られた土器になった。

 母なる大地はたくさんの生命を産み出し抱き、

 生きとし生けるものたちに恵みを授け生死再生の循環をくり返す。


 北海道で縄文暮らしを始めた猪風来が、縄文土器・土偶に表現された造形美の探求、縄文の心を体得しながら1993年から1996年に描いた墨彩画連作の企画展です。

 雪を割って大地から湧き立ちほとばしる春の息吹と春を告げる春雷は、大地の生命力と鮮烈な季節の変化を実感させるものでした。「春雷の図」は未公開の作品で稲妻を山野に放ち生命の目覚めを促す精霊女神として描かれています。

 「春雷の図」は未公開の作品で稲妻を山野に放ち生命の目覚めを促す精霊女神として描かれています。「大地の図」は大地の女神が大自然のすべての生命を孕む初々しく美しい姿で立ち現れます。この豊穣で力強く優しいパワーが縄文の造形文様の根源なのです。

 大地・大自然と森羅万象の姿を独自の縄文視座と美意識から描き出した墨彩画作品約20点と縄文土偶「春の女神」「祈り・ペウタウンケ」などを展示。

 どうぞご高覧ください。



▲ページ先頭に戻る