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【猪風来・黒潮の海展チラシ】 →PDF版を開く |
海は地球の羊水。
生命のゆりかごのごとく満ち、万物の生命を運ぶ豊饒の流れとなる。
魚が群れなす珊瑚を育み、季節を運んで春を告げる。
1996年~1999年にかけて沖縄をテーマにした作品を手がけた猪風来は、沖縄の古層から続く「女の祭」
の中に、自然と一体になり豊饒を祈る女の精神世界を見いだし感銘を受けた。
「竜宮ニガイ」(海鎮め)という祭では女たちが司を中心に海に向かって神詞を唱い、海をあやし
海を抱き、豊漁と男たちの無事を祈る。
海は人々に恵みをもたらし、命を運ぶ大きな黒潮となって巡る。
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海をまるごと創るという途方もない挑戦。
猪風来は、このあたたかな豊饒の海「黒潮の海」の優しさや大らかさ、また激しさを縄文造形し、
10メートルを超える巨大作品を創作。
細部の縄文文様の美しさと大きくうねり渦巻いていく全体のダイナミックな造形、そして自然を抱こう
とする女神たちの醸しだす壮大なドラマが表現された縄文野焼き作品15点を展示。
ぜひご高覧ください。