【「北村ますみ縄文土器展」チラシ】 →PDF版を開く |
●会期:2023年6月1日(木)~8月31日(木) 休館日:月曜日(祝日の場合翌日休館) ●【作家によるギャラリートーク】 ・6月4日(日) 午後1時30分~ ※終了後コカリナ演奏&茶話会を予定 私も土器をつくりたい ひとつ出来上がると 次につくる土器を探すのも楽しく 「心惹かれる」土器をつくる 野炉焼きをしたときの 大地の奥とつながった感覚 土器の内側を磨いたときの 土に包まれた安らぎ やっといろんなことが ぽつりぽつりとわかりかけたところです 柔らかく動きのあるものに惹かれる あたたかい やわらかい おおらか ほがらか
外に向かってエネルギーを発している 包み込まれるような感じ 生きていることに感謝し 自然の命をいただくことに感謝し 命をはぐくみ 母なる大地に祈る そんな縄文土器がすき そんな縄文土器をつくりたい (北村ますみ) 北村ますみは、6年前に「火焔土器をつくりたい」と猪風来美術館にやってきた。中学校の美術教師であった頃のことで、「生徒に縄文の美にふれさせたい」と思ったそうだ。 私は、土器の模写をして技量を高め縄文造形の心を学ぶよう勧めて加曾利式土器をみせると「わぁきれい!」と声を出して縄文美に魅了されたようだった。 以来彼女は「縄文土器ってまさに現代アートだ!」と言いながら土器つくりにのめり込み 縄文の心技を深め約60点の縄文作品を創った。 そして縄文粘土に親しみながら造形する手技はみるみる上達し、ついに念願だった火焔土器を自らの手でつくる技量を得るに至る。 他には地元福山市の洗谷貝塚出土の縄文深鉢の再現作品も見事である。また長縄手遺跡出土の六つ突起のある土器2点を復元制作して、中国地方を代表する縄文土器再現制作に挑戦した実績もある。 今回の縄文土器作家としての初個展を契機に大地・大自然に共振する縄文の心を極め、更に縄文野焼き技法を習得し「縄文人の手」を獲得して、独創的な縄文アーティストとしての成長していくことを期待したい。 (猪風来美術館館長・猪風来) 【プロフィール】北村ますみ(縄文作家) 1959年愛媛県宇和島市生まれ 広島県福山市在住 岡山大学教育学部特美卒業 愛媛県広島県で中学校美術教諭として37年間勤め、2019年に退職 「縄文スパイラルアーツ展」(2020年)参加 「村上原野と響きあう仲間たち展」(2020年)参加 「長縄手縄文土器再現プロジェクト」(2022年)参加 |