― 過去の企画展(記録) ―


〈企画展〉蘇る岡山・長縄手遺跡の縄文土器たち

 ~母なる大地の精霊のうたが聴こえる~
 2022年1月5日(土)~
蘇る岡山・長縄手遺跡の縄文土器たち
蘇る岡山・長縄手遺跡の縄文土器たち
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蘇る岡山・長縄手遺跡の縄文土器たち

~母なる大地の精霊のうたが聴こえる~


会  期 2022年1月5日(水)~3月27日(日)

休 館 日 月・火曜日(祝日の場合は開館・3月は月曜日休館)


 大地の精霊たちが輪になって歌を唱和しながら踊っている。

 耳を澄ますと風のささやきや草木の揺らぎの合間に美しい歌声が聴こえてくる。


 こんなに力強く美しい突起文様のある、造形も技術も大変高度な縄文土器が岡山の縄文時代中期末(約4000年前)の「長縄手遺跡」に存在していたのは驚きです。

 遺跡は2005年に「岡山県埋蔵文化財発掘調査」が行われ報告書が出されています。しかし、六つ突起や七つ突起の縄文土器は復元されることなく倉庫の中に16年間静かに眠り続けていました。保管されていた大量の縄文土器片の中から猪風来はものすごい造形美のものを発見!猪風来美術館に集う縄文アーティスト4人の協力の下【長縄手遺跡縄文土器再現プロジェクト】チームをつくり、再現制作に取り組みました。

 再現した土器は「秋の縄文野焼き祭り」で見事に焼き上げられ、4000年前に中国地方に花開いた縄文の美が炎の子宮から姿を現しました! 今回の企画展では長縄手土器の再現8点を含む中国地方の縄文土器約30点を展示します。

どうぞご高覧ください。

【六つの筒状突起の長縄手縄文土器】

 この土器の特徴である筒状の突起は力強く、今まで見たことのないものです。高い技量の持ち主が創作しています。また大変薄作りで厚みは5~6㎜、文様は線刻と縄の文様で構成されています。土器片で見た時には造形文様の意味が分かりませんでしたが、全体を再現造形してみると、これは6人の長い髪の精霊たちが円舞して、口を開けて祈りの歌を歌っているようです。また頭頂部が筒状になっているのは縄文中期土偶の特徴で、筒状表現は「身体は魂のいれもの」という概念を造形したものと思いました。4000年前に花開いたとても美しい造形表現だと感じました。


【長縄手遺跡縄文土器再現プロジェクト】

猪風来・土田哲也(新見市)・北村ますみ(福山市)・兵頭百華(倉敷市)





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